もしかして弟は…。何か隠しているような親の反応【LINE怖い話 #38/生き別れの弟 3】
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LINE怖い話
知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?
多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。
LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
小学校から高校まで同じ学校に通っていた和美さん、純さん、翔馬さん。
久しぶりに集まった3人は、空きテナントだらけで半分廃墟と化しているというショッピングモールに、肝試しに行ってみました。
和美さんは偶然、閉店した店舗の公式LINEにアクセスしましたが、相手は「(O_O)」という妙な名前で、暗号のような言葉を送ってきます。
面白半分に3人のグループLINEに招待すると、(O_O)は参加してきました。
そしてなんと、純さんが(O_O)の暗号を解読。さらに、これは自分が6歳の時以来会っていない朔という弟だと言い出します。
「もし生きているのだとしたら、朔はもう19歳のはずですが、私も翔馬もとてもそうは思えなくて……。ショッピングモールのQRコードから、なぜその子に繋がったのか、それを考えると怖くなってきました。それで翔馬が、弟は今生きているのかって純に聞いたんです」
それに対する純さんの答えは「今こうやってLINEしてるんだから、いるに決まってるでしょ」と疑う様子もなかったそうです。
しかし、純さんは夜になってまた和美さんと翔馬さんに向けてLINEを送ってきました。
和美さんは言います。
「純のお父さん、最近はあまり見ませんけど、小学生の頃はよく会いました。優しそうな人でしたよ。全然怒ったりしそうに見えなくて。だからお母さんと弟の話は、純の家ではよっぽどタブーだったんだろうと思います。何か隠しているのかも知れません」
謎は深まるばかりですが、純さんは(O_O)が弟であることを信じて疑いません。
純さんはその後もグループLINEで(O_O)とのやりとりを続けていました。
「暗号の読み方を教えてもらってたので、解読してみたんですけど、どうも会話が噛み合っているように思えなくて……」
例えば、純さんが近況を報告すると朔くんは相槌を打っているようでしたが、朔くんに近況報告を促しても「お母さんは元気」とか「お父さんに会いたい」ばかりで話が進まないとのことでした。
「それに朔は、私たち3人が普通に会話している内容が理解できないのか無視してるのか、全く反応する気配がなかったです。試しに翔馬が暗号で朔に語りかけても、ガン無視されました」
それでも暢気な純さんに、和美さんはだんだん苛立ちを覚えるようになってきたようですが……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(園田亜真理)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。
LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。
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「生き別れの弟」その3
小学校から高校まで同じ学校に通っていた和美さん、純さん、翔馬さん。
久しぶりに集まった3人は、空きテナントだらけで半分廃墟と化しているというショッピングモールに、肝試しに行ってみました。
和美さんは偶然、閉店した店舗の公式LINEにアクセスしましたが、相手は「(O_O)」という妙な名前で、暗号のような言葉を送ってきます。
面白半分に3人のグループLINEに招待すると、(O_O)は参加してきました。
そしてなんと、純さんが(O_O)の暗号を解読。さらに、これは自分が6歳の時以来会っていない朔という弟だと言い出します。
「もし生きているのだとしたら、朔はもう19歳のはずですが、私も翔馬もとてもそうは思えなくて……。ショッピングモールのQRコードから、なぜその子に繋がったのか、それを考えると怖くなってきました。それで翔馬が、弟は今生きているのかって純に聞いたんです」
それに対する純さんの答えは「今こうやってLINEしてるんだから、いるに決まってるでしょ」と疑う様子もなかったそうです。
しかし、純さんは夜になってまた和美さんと翔馬さんに向けてLINEを送ってきました。
和美さんは言います。
「純のお父さん、最近はあまり見ませんけど、小学生の頃はよく会いました。優しそうな人でしたよ。全然怒ったりしそうに見えなくて。だからお母さんと弟の話は、純の家ではよっぽどタブーだったんだろうと思います。何か隠しているのかも知れません」
謎は深まるばかりですが、純さんは(O_O)が弟であることを信じて疑いません。
純さんはその後もグループLINEで(O_O)とのやりとりを続けていました。
「暗号の読み方を教えてもらってたので、解読してみたんですけど、どうも会話が噛み合っているように思えなくて……」
例えば、純さんが近況を報告すると朔くんは相槌を打っているようでしたが、朔くんに近況報告を促しても「お母さんは元気」とか「お父さんに会いたい」ばかりで話が進まないとのことでした。
「それに朔は、私たち3人が普通に会話している内容が理解できないのか無視してるのか、全く反応する気配がなかったです。試しに翔馬が暗号で朔に語りかけても、ガン無視されました」
それでも暢気な純さんに、和美さんはだんだん苛立ちを覚えるようになってきたようですが……。
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(園田亜真理)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。