「うそ…」記憶を辿って思い出したこと【LINE怖い話 #40/生き別れの弟 5】

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知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?

多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。

LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。

「生き別れの弟」その5


小学校から高校まで同じ学校に通っていた和美さん、純さん、翔馬さん。

久しぶりに集まった3人は、中学の頃までよく遊んでいたショッピングモールが、ほとんど空きテナントで半分廃墟と化しているという噂を聞き、肝試しに行ってみました。

和美さんは偶然、閉店した店舗の公式LINEにアクセスしましたが、相手は「(O_O)」という妙な名前で、暗号のような言葉を送ってきます。

面白半分に3人のグループLINEに招待すると、(O_O)は参加してきました。

純さんは(O_O)の暗号を見て、これは6歳の時以来会っていない弟だと言い張ります。

グループLINEで弟の朔くんと会話を続ける純さん。

気味悪がっている和美さんをよそに、純さんは思い出話を始めました。

例のショッピングモールで、当時4歳だった朔くんが風船を追って迷子になってしまい、エスカレーターから落ちたと言うのです。

「私、それを見た記憶があります。小学校に上がる直前、あのショッピングモールで『風船!風船!』と泣きながら走っている男の子がいました」

和美さんはLINEを見せてくれました。

「純が思い出を語ってる間に、翔馬から『話があるんだ』って個人LINEが来たんです。翔馬と純は幼稚園から一緒だから、翔馬がお母さんに朔のこと聞いたって……」



「純と私は、小学1年生の時に初めて知り合いました。純は当時、他の子と比べて頭1つ分くらい背が高かったんですが、中身は普通の6歳かそれよりも幼いくらいでした。純を初めて見た時すぐに気づきました。あのショッピングモールで風船を求めて泣いていた男の子、あれは純だったんです」

風船を追って泣きじゃくる姿を見て、その時は「私より年上なのにみっともない」と思ったそうです。そして、その約1カ月後に純さんに出会ってから「あの子は同い年だったのか。それなら仕方ない」と考え直したことも思い出しました。

「つまり、純が弟の思い出として語っていることは、純自身のエピソードなんです。翔馬のお母さんが言っているように、純には最初から、弟なんていなかった。1人っ子なんです」

衝撃の事実が明らかになりましたが、和美さんたちはこの後どうするのでしょうか。


連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。

(園田亜真理)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません

この記事を書いたライター

園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。

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