本当にやるつもり!?参加に積極的な友人【LINE怖い話 #59/突然の謎解き企画 3】

友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE……。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?

それはもしかすると人ならざるものの仕業かもしれません。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。


「突然の謎解き企画」その3



見知らぬ謎のLINEアカウントから、謎解き企画の参加を促された絵里奈さん。

無視をしようとしましたが、その様子を見た友人の麻耶さんがそれを止めて言いました。

「へぇ、なんかちょっと面白そうじゃん!」

お祭り等のイベントごとが大好きな麻耶さんは、絵里奈さんのスマホ画面を覗きこんで楽しそうに話します。

「え……いやいや、ただのイタズラか詐欺でしょこれ。無視よ無視」

「えー、もったいない。内容聞くくらいはしてもいいんじゃない?」

「え、返信するのも怖いんだけど」

絵里奈さんが苦言を呈しますが、麻耶さんは気にせず続けます。

「まあまあ、私も見ててあげるからさ。それでやっぱり変な感じだったらブロックすればいいし」

「……麻耶、もしかしなくても自分がやってみたいだけでしょ」

「あ、分かる?最近脱出ゲームとかの謎解きイベントって人気じゃん。だからそういうのやってみたかったんだよね」

ニコニコと楽しそうに話す麻耶さん。そんな姿を見て、絵里奈さんは諦めてしまいました。

「はぁ……分かったよ。本当に、少し話を聞くだけだからね?」

「やった!ありがと!お礼に今度何かおごるね!」

喜ぶ麻耶さんを横目に、絵里奈さんは企画を持ちかけてきたアカウントにメッセージを送りました。



企画内容は、暗号を読み解いてその場所を探すというもの。

「宝探しみたいなものかー。目的地が無人島の洞窟の中とかだったりして」

「もしそうだったら、暗号が解けた時点で辞退でしょ」

「え?絵里奈ならサバイバル装備フルセットで行くと思った」

「行かないよ!私をどういうキャラにしたいわけ?」

時々軽口を言いながら、会話を弾ませていく絵里奈さんと麻耶さん。

最初は否定的だった絵里奈さんも、非日常的なこの状況を内心どこかで楽しんでいるのかもしれません。

そんなやりとりをしていると、スマホに着信通知が。

「きた!」

麻耶さんの声を聞くのと同時に、絵里奈さんはスマホ画面を覗きこみます。

そこに記されていたものとは……?



連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。

(洞 怜子)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません

この記事を書いたライター

洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。

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