もしイタズラじゃなかったら…!進む解読、膨らむ不安【LINE怖い話 #62/突然の謎解き企画 6】
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LINE怖い話
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE……。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると人ならざるものの仕業かもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
絵里奈さんのもとに、謎解き企画をうたう謎のアカウントから送られてきた暗号、
“天にそびえる大木の下、小さな梅が夕日を追いかけ、魚が星を食べるとき、その後ろで悪魔が笑う”
“天にそびえる大木”はスカイツリー、
“小さな梅が夕日を追いかけ”は小梅通りを西、
そう解釈し、たまたま現地にいたため目的地を探し始める友人の麻耶さん。
絵里奈さんが止めるようメッセージを送りましたが、その想いは届かず未読のまま時間が過ぎていきました。
時計の針が10時を回ったころ、再び麻耶さんからLINEメッセージが。
麻耶さんはすっかり謎解きに夢中になっており、再び暗号を解いていたようです。
メッセージとともに送られてきたのは、都心に流れる大きな川。その水面にネオンの光が反射して輝いている、隅田川の夜景を切り取った1枚でした。
“魚が星を食べるとき”というのは、星が出る時間帯である夜に、魚がいる隅田川を指している、そう麻耶さんは読み解いたのでしょう。
絵里奈さんは無事返信があったことに一瞬安心しますが、麻耶さんが謎のアカウントの指示通りに動いているという状況は変わらないため、再び心配になってメッセージを送ります。
「分かったから、もう止めなよ!何度も言うけど危ないってば!」
絵里奈さんはかなりの危機感を持っていました。企画者の言う“成功者は動画配信に出演”という話が本当であれば、相手は礼儀を知らない動画配信者でした、で済む話です。
しかし、これが人を誘導して何かをする犯罪の手口だった場合は大変なことになってしまいます。
「イタズラだったらまだいいほうだけど、犯罪とかに巻き込まれたらどうするの!?」
「お願いだからメッセに気づいて!止めたほうがいいってば!」
絵里奈さんは何度もメッセージを送り、麻耶さんに謎解きを止めるよう説得を試みますが、前回と同じように既読もつかず返信は来ませんでした。
恐らく、目的地を探すのに夢中で通知に気づいていないのでしょう。
「ああ、もうっ……!」
絵里奈さんは頭を抱え、自室の床に座りこんでしまいました。
果たして、麻耶さんは最後まで謎を解き、目的地にたどり着いてしまうのでしょうか?
そして、そのとき麻耶さんは……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると人ならざるものの仕業かもしれません。
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「突然の謎解き企画」その6
絵里奈さんのもとに、謎解き企画をうたう謎のアカウントから送られてきた暗号、
“天にそびえる大木の下、小さな梅が夕日を追いかけ、魚が星を食べるとき、その後ろで悪魔が笑う”
“天にそびえる大木”はスカイツリー、
“小さな梅が夕日を追いかけ”は小梅通りを西、
そう解釈し、たまたま現地にいたため目的地を探し始める友人の麻耶さん。
絵里奈さんが止めるようメッセージを送りましたが、その想いは届かず未読のまま時間が過ぎていきました。
時計の針が10時を回ったころ、再び麻耶さんからLINEメッセージが。
麻耶さんはすっかり謎解きに夢中になっており、再び暗号を解いていたようです。
メッセージとともに送られてきたのは、都心に流れる大きな川。その水面にネオンの光が反射して輝いている、隅田川の夜景を切り取った1枚でした。
“魚が星を食べるとき”というのは、星が出る時間帯である夜に、魚がいる隅田川を指している、そう麻耶さんは読み解いたのでしょう。
絵里奈さんは無事返信があったことに一瞬安心しますが、麻耶さんが謎のアカウントの指示通りに動いているという状況は変わらないため、再び心配になってメッセージを送ります。
「分かったから、もう止めなよ!何度も言うけど危ないってば!」
絵里奈さんはかなりの危機感を持っていました。企画者の言う“成功者は動画配信に出演”という話が本当であれば、相手は礼儀を知らない動画配信者でした、で済む話です。
しかし、これが人を誘導して何かをする犯罪の手口だった場合は大変なことになってしまいます。
「イタズラだったらまだいいほうだけど、犯罪とかに巻き込まれたらどうするの!?」
「お願いだからメッセに気づいて!止めたほうがいいってば!」
絵里奈さんは何度もメッセージを送り、麻耶さんに謎解きを止めるよう説得を試みますが、前回と同じように既読もつかず返信は来ませんでした。
恐らく、目的地を探すのに夢中で通知に気づいていないのでしょう。
「ああ、もうっ……!」
絵里奈さんは頭を抱え、自室の床に座りこんでしまいました。
果たして、麻耶さんは最後まで謎を解き、目的地にたどり着いてしまうのでしょうか?
そして、そのとき麻耶さんは……。
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(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。