え、誰なの…?唐突に私を呼ぶメッセージ【LINE怖い話 #78/私を呼ぶのは誰? 1】

友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE……。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?

それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。


「私を呼ぶのは誰?」その1



日が傾き、周囲が夕闇に包まれ始める午後6時。

先程まで降っていた雨でぬかるんだ道の中、高校生の女の子が通学バッグと水泳袋を持って歩いています。

彼女は杏奈さん。近くの高校に通う2年生です。

「あーもうっ、最悪。帰ったら綺麗にしなくちゃ……」

履いているローファーに土が付くことを嫌がりながら、自宅へと急ぐ杏奈さん。

舗装されていない道を通り、河原の上を通る橋を渡れは自宅はすぐそこです。

早く帰って靴を磨き、お風呂に入ろう。そう思っていたところに、スマートフォンからメッセージ着信音が。

「ん?誰からだろ?」

杏奈さんは立ち止まって画面を確認します。



“だれかきて”

“なな”というアカウントから、最初にその一文だけが送られてきました。

しかし、杏奈さんのLINEアカウントを知っている人の中で“なな”という人はいないはずです。

何だろうと杏奈さんが疑問に思っている間に、続けて“とどいてるはず”“はやくきて”と続けてメッセージが送られてきます。

「何これ……キモッ」

誰かのイタズラだと判断した杏奈さんは、返信せずにそのままブロックしました。

「最悪……早く帰ろ」

汚れたうえに、変なアカウントに絡まれて憂鬱な気分になる杏奈さん。

それを振り払うかのように、河原の橋を渡って自宅へと帰っていきました。

……その時、河の水面に映っていたものに、杏奈さんは気づきませんでした。



連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。

(洞 怜子)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません

この記事を書いたライター

洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。

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