もしかして…!ようやく通じたメッセージのまさかの内容【LINE怖い話 #82/私を呼ぶのは誰? 5】
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LINE怖い話
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE……。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
ニュース番組で同じ町に住む神崎菜々さんが行方不明になっていると知った杏奈さん。
メッセージを送ってくる“なな”というアカウントはこの人なのではないかと思い聞き出そうとしましたが、結局返事は返って来ず謎のままその日は終わってしまいました。
翌日。
土曜日で学校がお休みのため、友達の家に遊びに行っていた杏奈さん。
レンタルショップで借りた映画を鑑賞し、互いに感想を言い合いながら楽しい時間を過ごしました。
日も暮れ始めたころ、杏奈さんは友人に別れを告げて帰路につきます。
明日も日曜日でお休みのため、何をして過ごそうかと考えながら歩く杏奈さん。
そしてそのまま、河原の橋までたどり着きました。
「……そういえば」
河原の景色を見て、昨日のことを思い出す杏奈さん。
“なな”と名乗るアカウントは神崎菜々さんなのか、結局今もわからないままです。
再び気になった杏奈さんは、スマートフォンを取り出し“なな”との会話画面を開きました。
すると、昨日の夜はテキスト入力部分に“トーク相手がいません”と表示されていましたが、今はそれが表示されておりませんでした。
今なら繋がるかも、そう思った杏奈さんはメッセージを送ることにしました。
神崎菜々さんであるという明確な返事は返ってきませんでしたが、初めて“たすけて”という文が送られてきました。
「助けて、か……!」
神崎菜々さんが行方不明になったのは今日から3日前。ちょうど大雨が降り河が増水した日と一致します。
もし本当に神崎菜々さんだった場合は、今も極限状態で助けを待っているのでは?杏奈さんはそう思いました。
自分のアカウントに無理やりメッセージを送ってくる原理は分かりませんが、とにかく助けなくてはという意識が芽生えます。
「どこに行けばたすけられる?」
杏奈さんが問うと、すぐに返事が返ってきました。
“かわのさき”
河の先にいると言われ、杏奈さんは河を見つめました。
この河原は下流に行くほど雑木林へと入っていき、整備もされていないので普段あまり人が入らない場所となっています。
「あそこか……」
菜々さんの捜索を決心した杏奈さんは、河沿いを下り雑木林へ入っていきました。
夕暮れの中、どんどん暗くなる雑木林の中へ……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
「私を呼ぶのは誰?」その5
ニュース番組で同じ町に住む神崎菜々さんが行方不明になっていると知った杏奈さん。
メッセージを送ってくる“なな”というアカウントはこの人なのではないかと思い聞き出そうとしましたが、結局返事は返って来ず謎のままその日は終わってしまいました。
翌日。
土曜日で学校がお休みのため、友達の家に遊びに行っていた杏奈さん。
レンタルショップで借りた映画を鑑賞し、互いに感想を言い合いながら楽しい時間を過ごしました。
日も暮れ始めたころ、杏奈さんは友人に別れを告げて帰路につきます。
明日も日曜日でお休みのため、何をして過ごそうかと考えながら歩く杏奈さん。
そしてそのまま、河原の橋までたどり着きました。
「……そういえば」
河原の景色を見て、昨日のことを思い出す杏奈さん。
“なな”と名乗るアカウントは神崎菜々さんなのか、結局今もわからないままです。
再び気になった杏奈さんは、スマートフォンを取り出し“なな”との会話画面を開きました。
すると、昨日の夜はテキスト入力部分に“トーク相手がいません”と表示されていましたが、今はそれが表示されておりませんでした。
今なら繋がるかも、そう思った杏奈さんはメッセージを送ることにしました。
神崎菜々さんであるという明確な返事は返ってきませんでしたが、初めて“たすけて”という文が送られてきました。
「助けて、か……!」
神崎菜々さんが行方不明になったのは今日から3日前。ちょうど大雨が降り河が増水した日と一致します。
もし本当に神崎菜々さんだった場合は、今も極限状態で助けを待っているのでは?杏奈さんはそう思いました。
自分のアカウントに無理やりメッセージを送ってくる原理は分かりませんが、とにかく助けなくてはという意識が芽生えます。
「どこに行けばたすけられる?」
杏奈さんが問うと、すぐに返事が返ってきました。
“かわのさき”
河の先にいると言われ、杏奈さんは河を見つめました。
この河原は下流に行くほど雑木林へと入っていき、整備もされていないので普段あまり人が入らない場所となっています。
「あそこか……」
菜々さんの捜索を決心した杏奈さんは、河沿いを下り雑木林へ入っていきました。
夕暮れの中、どんどん暗くなる雑木林の中へ……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。