なんで突然!?にじみ出る怒りに困惑 【LINE怖い話 #88/母と祖母 4】
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE…。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
祖母宅にて遺品整理をする母親から、あたかも自分が祖母であるようなLINEが送られてきた美乃利さん。
しかし、当時の祖母の台詞を引用して書いているだけだと判断した美乃利さんは、特に追求せず会話を切り上げました。
その翌日。
体調は昨日から特に変わらず、熱は下がってきたもののまだ気だるさを感じている美乃利さん。
ずっと寝ているのにもさすがに飽きてきたため、スマートフォンでSNSのタイムラインを見て時間を潰していました。
すると、途中でLINEメッセージ着信の通知が。
(あ、お母さんからだ)
通知バナーに表示された送り主を見て、美乃利さんはすぐにLINE画面を開きました。
「えっ!?」
突然の怒りをあらわにした母親からの文面に、美乃利さんは面食らってしまいました。
祖母は父方の家族であり、その父も現在は病死して亡くなってしまっているため、父方家族の写真に思い入れがある家族はもういません。
そのため、美乃利さんにとってもその母親にとっても、捨てても問題ない状況であるはずです。
そしてそれ以上に、普段優しい母親が突然怒り出したことが1番驚きました。
一体なぜ?母親の逆鱗に触れた原因を考える美乃利さん。
しばらく考え込んだ後、ある結論にたどり着きました。
(お父さんの写真、とっておきたかったのかな…)
父方家族の写真が入ったアルバムなら、当然幼少期の父親の写真もあるはずです。
両親はとても仲がよかったことを美乃利さんも覚えており、父親の写真は1枚でも多く保存したいと思う母親の気持ちは理解できました。
(…もしかしたら、ちょっと軽率だったかな)
少し反省しようと思った美乃利さんは、その後すぐ母親にメッセージを送りました
“ごめん、ちょっと軽率だった。写真は好きにしていいよ”
謝罪しながらそう伝えましたが、その日はそれ以降母親から連絡がくることはありませんでした。
(連絡こないし、本気で怒らせちゃったかな…)
夜、ベッドの上で寝転がりながらLINEでのやり取りを思い出す美乃利さん。
(…でも、ここまで怒らなくてもいいと思うんだけどなぁ)
反省すると同時に少しそんなことも思いながら、美乃利さんは眠りにつきました…。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
「母と祖母」その4
祖母宅にて遺品整理をする母親から、あたかも自分が祖母であるようなLINEが送られてきた美乃利さん。
しかし、当時の祖母の台詞を引用して書いているだけだと判断した美乃利さんは、特に追求せず会話を切り上げました。
その翌日。
体調は昨日から特に変わらず、熱は下がってきたもののまだ気だるさを感じている美乃利さん。
ずっと寝ているのにもさすがに飽きてきたため、スマートフォンでSNSのタイムラインを見て時間を潰していました。
すると、途中でLINEメッセージ着信の通知が。
(あ、お母さんからだ)
通知バナーに表示された送り主を見て、美乃利さんはすぐにLINE画面を開きました。
「えっ!?」
突然の怒りをあらわにした母親からの文面に、美乃利さんは面食らってしまいました。
祖母は父方の家族であり、その父も現在は病死して亡くなってしまっているため、父方家族の写真に思い入れがある家族はもういません。
そのため、美乃利さんにとってもその母親にとっても、捨てても問題ない状況であるはずです。
そしてそれ以上に、普段優しい母親が突然怒り出したことが1番驚きました。
一体なぜ?母親の逆鱗に触れた原因を考える美乃利さん。
しばらく考え込んだ後、ある結論にたどり着きました。
(お父さんの写真、とっておきたかったのかな…)
父方家族の写真が入ったアルバムなら、当然幼少期の父親の写真もあるはずです。
両親はとても仲がよかったことを美乃利さんも覚えており、父親の写真は1枚でも多く保存したいと思う母親の気持ちは理解できました。
(…もしかしたら、ちょっと軽率だったかな)
少し反省しようと思った美乃利さんは、その後すぐ母親にメッセージを送りました
“ごめん、ちょっと軽率だった。写真は好きにしていいよ”
謝罪しながらそう伝えましたが、その日はそれ以降母親から連絡がくることはありませんでした。
(連絡こないし、本気で怒らせちゃったかな…)
夜、ベッドの上で寝転がりながらLINEでのやり取りを思い出す美乃利さん。
(…でも、ここまで怒らなくてもいいと思うんだけどなぁ)
反省すると同時に少しそんなことも思いながら、美乃利さんは眠りにつきました…。
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(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。