ここに入れと!?絶対に近寄りたくない場所【LINE怖い話 #96/深夜の道しるべ 5】
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE…。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
一時的に謎のアカウントと連絡が取れない状態となり、廃村で孤立することに危機感と恐怖感を大きくした凛さん。
再び送られてきたメッセージでの指示を頼りに、早く廃村から出ようと急ぎ足で進みます。
そして、しばらく廃村の中を指示通り歩き続けていると、
「うわ…」
少し広めの共同墓地が、スマートフォンの明かりで薄っすら夜闇の中から浮かび上がりました。
そのまま立ち尽くし、前に進もうか悩む凛さん。さすがにこの状況で墓地に入るのは絶対に嫌だと強く思います。
しかし、その場で動かないでいるとスマートフォンにメッセージ着信が。
確認してみると、例の謎のアカウントからでした。
謎のアカウントは、そのまま墓地に入って反対側まで進んでほしいと指示。
凛さんとしては正直嫌でしたが、ここで立ち止まっても仕方がないということも理解できます。
少しの間悶々として悩んだ後、
(…ああクソッ!よく考えたら村全体が墓地みたいなもんだよなチクショー!)
ヤケになった凛さんは、意を決して墓地に入っていきました。
しかし、さすがに中心を突っ切るほどの勇気はなかったため、墓地の外側の道を沿うようにして進み、少しだけ時間をかけて先に進みます。
(紋様…紋様のある岩ってどれだ!?)
早く墓地から出ようと、凛さんはスマートフォンの明かりで周囲を照らしながら、指示にあった紋様の刻まれている岩を探します。
そして、墓地を背にするように続く道を発見し、その道の脇に籠目紋が刻まれているひび割れた岩が置いてあることも確認しました。
(ここだ…!)
やっと墓地から出られると思い、凛さんは急いでその道へ入り、籠目紋の刻まれた岩を通り過ぎました。その瞬間、
ザワザワ!
(うわっ!?)
後ろから風が吹き、周囲の草木が大きな音を立てて揺れ動きました。
すぐに風は止み、辺りは再び静かになりました。虫の鳴き声さえ聞こえない、完全な無音の世界に。
(…っ!)
嫌な予感を感じた凛さんは、その場から逃げるように走って先へ進みました。
そのすぐ後、道中で目撃した白く光る幽霊たちが墓地に集まってきていましたが、凛さんが気づくことはありませんでした…。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
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「深夜の道しるべ」その5
一時的に謎のアカウントと連絡が取れない状態となり、廃村で孤立することに危機感と恐怖感を大きくした凛さん。
再び送られてきたメッセージでの指示を頼りに、早く廃村から出ようと急ぎ足で進みます。
そして、しばらく廃村の中を指示通り歩き続けていると、
「うわ…」
少し広めの共同墓地が、スマートフォンの明かりで薄っすら夜闇の中から浮かび上がりました。
そのまま立ち尽くし、前に進もうか悩む凛さん。さすがにこの状況で墓地に入るのは絶対に嫌だと強く思います。
しかし、その場で動かないでいるとスマートフォンにメッセージ着信が。
確認してみると、例の謎のアカウントからでした。
謎のアカウントは、そのまま墓地に入って反対側まで進んでほしいと指示。
凛さんとしては正直嫌でしたが、ここで立ち止まっても仕方がないということも理解できます。
少しの間悶々として悩んだ後、
(…ああクソッ!よく考えたら村全体が墓地みたいなもんだよなチクショー!)
ヤケになった凛さんは、意を決して墓地に入っていきました。
しかし、さすがに中心を突っ切るほどの勇気はなかったため、墓地の外側の道を沿うようにして進み、少しだけ時間をかけて先に進みます。
(紋様…紋様のある岩ってどれだ!?)
早く墓地から出ようと、凛さんはスマートフォンの明かりで周囲を照らしながら、指示にあった紋様の刻まれている岩を探します。
そして、墓地を背にするように続く道を発見し、その道の脇に籠目紋が刻まれているひび割れた岩が置いてあることも確認しました。
(ここだ…!)
やっと墓地から出られると思い、凛さんは急いでその道へ入り、籠目紋の刻まれた岩を通り過ぎました。その瞬間、
ザワザワ!
(うわっ!?)
後ろから風が吹き、周囲の草木が大きな音を立てて揺れ動きました。
すぐに風は止み、辺りは再び静かになりました。虫の鳴き声さえ聞こえない、完全な無音の世界に。
(…っ!)
嫌な予感を感じた凛さんは、その場から逃げるように走って先へ進みました。
そのすぐ後、道中で目撃した白く光る幽霊たちが墓地に集まってきていましたが、凛さんが気づくことはありませんでした…。
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(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。