指示通りに……!夜の山で、明かりと指示を頼りに進む 【LINE怖い話 #103/肝試し準備 5】
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LINE怖い話
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE……。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
肝試しのルート確認がしたいと、先生に呼び出された茜さん。
懐中電灯を持ち、旅館の裏にある山道に入っていきます。
夕日が落ち始め、辺りがかなり暗くなってきた頃、茜さんが山道の入口までやってきました。
左手に懐中電灯、右手にスマートフォンを持ち、香苗先生と梓さんの姿を探します。
(あれ……2人ともどこにいるのかな?)
事前に説明された肝試しスタート地点はここのはずですが、先生たちの姿が見当たりません。
茜さんはすぐにスマートフォンでLINE画面を開き、先生のアカウントにメッセージを送ります。
先生はゴール予定地点で待っているとのことで、茜さんは山道を進み始めました。
最初は道なりにまっすぐという指示を受け、その通りに進む茜さん。
進んでいるうちに日が完全に落ちて周囲は暗闇に包まれましたが、懐中電灯があるのでそこまで困ることはありませんでした。
スマートフォンの画面から出る明かりもあり、意外と恐怖感を感じていない茜さん。
何よりも“先生の指示通りに歩けば問題ない”という安心感があるため、特に怖がることなく進みます。
そして、ある程度進んだところで道がT字に分かれている場所にたどり着きました。
そのことを香苗先生にLINEで報告し、どちらに行けばよいか指示を仰ぐ茜さん。
すると、香苗先生は「右に向かってほしい」と返してきたため、茜さんは指示通りT字路を右に向かって進み始めました。
草木がかなり乱雑に生え、道も少しデコボコ、そしてグネグネと曲がっていましたが、冒険気分で少し楽しいかもと感じた茜さんはどんどん奥へ進んでいきます。
途中、強い風が前方から吹いてきて茜さんの顔を直撃しました
「うわっぷ!?」
思わず顔を覆って身を屈める茜さん。しかし風はすぐに止み、辺りは再び夜の静寂に戻りました。
「びっくりしたなー、もう」
軽い悪態をつきながら、足を再び動かし始める茜さん。
肝試し準備を楽しむあまり、先ほどの風を受けた時に髪が少しベタついたことに、彼女が気づくことはありませんでした……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
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「肝試し準備」その5
肝試しのルート確認がしたいと、先生に呼び出された茜さん。
懐中電灯を持ち、旅館の裏にある山道に入っていきます。
夕日が落ち始め、辺りがかなり暗くなってきた頃、茜さんが山道の入口までやってきました。
左手に懐中電灯、右手にスマートフォンを持ち、香苗先生と梓さんの姿を探します。
(あれ……2人ともどこにいるのかな?)
事前に説明された肝試しスタート地点はここのはずですが、先生たちの姿が見当たりません。
茜さんはすぐにスマートフォンでLINE画面を開き、先生のアカウントにメッセージを送ります。
先生はゴール予定地点で待っているとのことで、茜さんは山道を進み始めました。
最初は道なりにまっすぐという指示を受け、その通りに進む茜さん。
進んでいるうちに日が完全に落ちて周囲は暗闇に包まれましたが、懐中電灯があるのでそこまで困ることはありませんでした。
スマートフォンの画面から出る明かりもあり、意外と恐怖感を感じていない茜さん。
何よりも“先生の指示通りに歩けば問題ない”という安心感があるため、特に怖がることなく進みます。
そして、ある程度進んだところで道がT字に分かれている場所にたどり着きました。
そのことを香苗先生にLINEで報告し、どちらに行けばよいか指示を仰ぐ茜さん。
すると、香苗先生は「右に向かってほしい」と返してきたため、茜さんは指示通りT字路を右に向かって進み始めました。
草木がかなり乱雑に生え、道も少しデコボコ、そしてグネグネと曲がっていましたが、冒険気分で少し楽しいかもと感じた茜さんはどんどん奥へ進んでいきます。
途中、強い風が前方から吹いてきて茜さんの顔を直撃しました
「うわっぷ!?」
思わず顔を覆って身を屈める茜さん。しかし風はすぐに止み、辺りは再び夜の静寂に戻りました。
「びっくりしたなー、もう」
軽い悪態をつきながら、足を再び動かし始める茜さん。
肝試し準備を楽しむあまり、先ほどの風を受けた時に髪が少しベタついたことに、彼女が気づくことはありませんでした……。
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(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。