迷惑はかけない!自分で決めた絶対のルール 【LINE怖い話 #110/ストッパー 5】

友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE…。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?

それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。


「ストッパー」その5



お店の照明にトラブルを起こしたことで開店を遅らせ、転売屋を解散させたストッパー。

お店も園子さんも高額転売の犠牲者にはなりませんでしたが、照明トラブルを起こすのは迷惑行為ではないかと園子さんは感じました。

その日の夜、自室のベッドに横になって考え込む園子さん。

(学校のチャイムも、化粧品のお店も、みんな迷惑してるよなぁ…)

1回目は時間を止めるという名目で、学校のチャイムと時計が止まり大勢の生徒や先生が困惑する事態となりました。

2回目は転売を止めるという名目で、店内の照明にトラブルを起こし店員さんがその対応に追われ、午前の営業を休まざるを得なくなりました。

自分の個人的な願望を叶える結果、大勢の人を困らせていることを実感した園子さん。

ストッパーに依頼できる回数はあと1回ですが、これ以上周りに迷惑はかけたくないと決心した園子さんは、ストッパーに連絡を入れることにしました。

迷惑はかけない!自分で決めた絶対のルール 【LINE怖い話 #110/ストッパー 5】の2枚目の画像


最後の依頼の際は、周囲に被害を出さない方法で行ってほしいと頼む園子さん。

そのことについて、ストッパーは申し出を受け入れ、その約束を守ると返信してくれました。

「ほっ…そこまで鬼畜なヤベーやつじゃなかったか」

ストッパーからの返信を見て、安心する園子さん。

正直、園子さんの個人情報を把握し、機材トラブルを起こす時点でかなり危険人物である可能性が高いですが、この瞬間では感覚がマヒしているようです。

とりあえず目前の心配事がなくなった園子さんは、安心して寝る体制に入りました。

(最後の1回は、まあ気が向いたときに考えようっと…)

そのままゆっくりと眠りに落ちていく園子さん。

果たしてストッパーは、園子さんとの約束を本当に守ってくれるのでしょうか?

そもそも、ストッパーは一体何者なのでしょうか…。



連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。

(洞 怜子)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません

この記事を書いたライター

洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。

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