これってあの生き霊?友達に憑いているもの【LINE怖い話 #47/絶縁の水 5】

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知らない人からLINEが来る。そんなゾッとする経験をしたことはありませんか?この連載では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
知らない人からLINEが来る。そんな経験をしたことはありませんか?

多くの人は、詐欺やいたずらだと思って無視してしまうでしょう。でも、中には違和感を覚えるものもあるようです。

LINEの向こう側にいるのは、人間なのでしょうか。それとも……。

連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。

「絶縁の水 」その5


強い霊感を持ち、勘も鋭い紘子さん。その力を生かして、ネットで「絶縁の水」という除霊スプレーの販売をし、公式LINEアカウント「占いLINE藍羅」で占いを行うことで小遣い稼ぎをしています。

そんなある日「(O_O)」という人から、占いは当たらないし、絶縁の水の効果も感じられないというクレームが入りました。

(O_O)の意中の男性にはすでに交際している人がいて、2人を別れさせたいようです。

しかしその2人というのが、紘子さんの大学時代の友人である奈美さんと遥輝さんであることが判明。

タイミングを同じくして、奈美さんからも「占いLINE藍羅」に占いの依頼がありました。藍羅の正体が紘子さんであることは、奈美さんは知りません。

藍羅を通じて、彼氏を狙う人に心当たりがないか奈美さんに聞いてみましたが、よりによって疑われたのは紘子さんでした。

「その人は違うと、藍羅を通して否定してみましたが、思い込みの激しい奈美のことだから納得したかは分かりません」

程なくして、奈美さんから紘子さんにLINEが入りました。この前と同じように、部屋の中を映した動画が送られてきました。



紘子さんは、玄関に絶縁の水を重点的にスプレーするようアドバイスしました。

「生き霊ってしつこいですからね……。絶対あの(O_O)だなと思ったし、遥輝君の様子も気になったんですが、深く探れませんでした。絶縁の水を販売しているのも、占いLINE藍羅が私であることも、奈美には内緒ですし。それに、なんとなくまだ私が疑われている気がしたのもあって……」

紘子さんの不安は募るばかりでした。

そんな時、さらに悪いニュースが飛びこんできました。

絶縁の水の原液として使用している龍玉水が、販売停止になってしまったのです。

「注文殺到のため一時販売停止と通販サイトには書いてあったんですけど、再販は未定です。類似品である絶縁の水にも注文が数件来ましたが、残っている原液を使い切ったら、こちらも生産できない状況になってしまいました」

紘子さんは、奈美さんにはもう何本か絶縁の水が必要だと考えましたが、もうその分を生産する余力はなさそうでした。

なんだか雲行きが怪しくなってきましたが、奈美さんたちは大丈夫なのでしょうか。


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(園田亜真理)

※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません

この記事を書いたライター

園田亜真理
1993年10月5日、東京都生まれ。元インテリアショップ店員。駆け出しフリーWEBライター・エディター。フリーモデル。この先の時代に、結婚せずに女1人で生きていく方法を模索中。オカルト、ホラー、廃墟が好き。

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