何が起きたの!?暗闇の中で光るスマホ【LINE怖い話 #75/格安の旅館で 5】
友達からの奇妙なLINE、知らない人からの不思議なLINE……。普段何気なく使っているメッセージアプリに、違和感を覚えたことはありませんか?
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
連載「LINE怖い話」では、LINEにまつわる怖い話をお届けします。
2日連続で覚えのない通話が友人にかかっていることを知った由奈さん。
その原因を調べるため、通話がかかっている時間帯に直接確認しようと決心します。
友人の美代子さんに原因究明を伝え、観光地巡りのかたわらでその準備を進めようと決心し、由奈さんの旅行3日目が始まりました。
その日の夜、眠らずに旅館の部屋で午前2時になるのを待っている由奈さん。
電気をつけたまま、観光地で購入したお菓子を眠気覚ましに食べつつ様子を見ます。
時刻は午前1時50分。通話履歴が残っていた時間までもう少しです。
「スマホの故障とかなら、買い替えないとなぁ……」
地域限定のスナック菓子を食べながら、1人でボソッと愚痴る由奈さん。
知らぬ間に通話がかかる原因をあれこれ想定しながら、指定の時間を待ちます。
そして午前1時59分。
由奈さんはお菓子を食べるのを止め、机にスマートフォンを置いてジッと見つめています。
「……」
今のところは特に問題なく、スリープモードで画面が消えている由奈さんのスマートフォン。
もしこれで何か問題が起きれば、本格的に買い替えを検討しようと思っていました。
しかしそのとき、
「えっ!?」
突如、部屋の電気が消えて真っ暗に。
「て、停電……!?と、とりあえず電気を……!」
突然の出来事に軽くパニックになる由奈さんでしたが、わずかに残った理性で部屋の電気スイッチを確認しようします。
部屋に差しこんだわずかな月明りを頼りに、電気のスイッチまでたどり着く由奈さん。
しかし、何度もオン・オフを繰り返しても電気がつくことはありません。
本格的な停電だと思い、従業員にこのことを報告しに行こうと思ったそのとき、部屋の時計が午前2時を指し示しました。
その瞬間、由奈さんの背後が不自然に少し明るくなりました。
「……え?」
振り返るとそこには、ひとりでにスリープモードが解除され、通話画面を開いているスマートフォンが、暗闇の中で光を放っていました……。
連載「LINE怖い話」は毎日更新中です。
(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
それはもしかすると、人ならざるものが関係しているかもしれません。
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「格安の旅館で」その5
2日連続で覚えのない通話が友人にかかっていることを知った由奈さん。
その原因を調べるため、通話がかかっている時間帯に直接確認しようと決心します。
友人の美代子さんに原因究明を伝え、観光地巡りのかたわらでその準備を進めようと決心し、由奈さんの旅行3日目が始まりました。
その日の夜、眠らずに旅館の部屋で午前2時になるのを待っている由奈さん。
電気をつけたまま、観光地で購入したお菓子を眠気覚ましに食べつつ様子を見ます。
時刻は午前1時50分。通話履歴が残っていた時間までもう少しです。
「スマホの故障とかなら、買い替えないとなぁ……」
地域限定のスナック菓子を食べながら、1人でボソッと愚痴る由奈さん。
知らぬ間に通話がかかる原因をあれこれ想定しながら、指定の時間を待ちます。
そして午前1時59分。
由奈さんはお菓子を食べるのを止め、机にスマートフォンを置いてジッと見つめています。
「……」
今のところは特に問題なく、スリープモードで画面が消えている由奈さんのスマートフォン。
もしこれで何か問題が起きれば、本格的に買い替えを検討しようと思っていました。
しかしそのとき、
「えっ!?」
突如、部屋の電気が消えて真っ暗に。
「て、停電……!?と、とりあえず電気を……!」
突然の出来事に軽くパニックになる由奈さんでしたが、わずかに残った理性で部屋の電気スイッチを確認しようします。
部屋に差しこんだわずかな月明りを頼りに、電気のスイッチまでたどり着く由奈さん。
しかし、何度もオン・オフを繰り返しても電気がつくことはありません。
本格的な停電だと思い、従業員にこのことを報告しに行こうと思ったそのとき、部屋の時計が午前2時を指し示しました。
その瞬間、由奈さんの背後が不自然に少し明るくなりました。
「……え?」
振り返るとそこには、ひとりでにスリープモードが解除され、通話画面を開いているスマートフォンが、暗闇の中で光を放っていました……。
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(洞 怜子)
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係がありません
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この記事を書いたライター
洞 怜子
怖い話を集めたり想像したり執筆したりするのが好きなホラー作家。