【男の本音】占いを信じない男性が多いのはなぜ?「根拠」があるものを好む傾向があるって本当?

今回は、なぜ多くの男性は占いをさほど好まないのか?という問題について、一緒に見ていきたいと思います。もちろん、占い大好きな男性もいますね。朝のテレビで「今日は右足から歩いた方がいい」と言われたら、玄関を出るとき右足から出る男性もいます。がしかし、大方の男性は占いに見向きもしません。どうしてでしょうか?
出典:pixabay
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人間の前提は不安だということ


占いについて語る前に、まず男女の前提、つまり人の前提についてお話しておきましょう。人間の前提は不安だということです。生きているだけで不安。誰にとっても、これが人生の前提です。なぜなら、人は「もうひとりの自分」をつねに心の中に持っているからです。

たとえば、危険な場所に行くときに、まずは行くか行かないかを迷いますね。その迷っている自分を「もうひとりの自分」が見てしまっている――だから不安なのです。

行くか行かないかを迷って、行かないとだけ(行くとだけ)決めることができれば葛藤はそこで終わりです。でも「もうひとりの自分」がいるがために、行かないと決めたら「もし行けば楽しいことが起きていたかも」と思うし、行くと決めたら「やっぱ怖い」と思ってしまう。

つまり、どちらを選択しても心の平安なんてないのです。ようするに、人は「精神(自分のことを客観的に見る視点)」を持って生まれてきてしまったから、この世に生まれてから死ぬまでずっと不安なのです。だからたとえば、常に「不安だ、不安だ」とネガティブなことを言う人は嫌われるのです。なぜなら「誰だって不安だから」です。

みんなでお腹が減っているときに、ひとりだけ「お腹すいた」と騒ぐ人がいると、その人は嫌われますよね?それと同じで、絶えず「不安だ、不安だ」という人は嫌われてしまうのです。という感じで、誰もがじつは四六時中不安なものだから、多くの女性は占いに頼ります。「今日の吉方位は東だから、東の方角にある恋愛神社に行こう」とか、「今日のラッキーカラーは赤だから、赤い傘を持って出かけよう」などと女性は思いますよね?

占いの力点は「今」にある


ここで大切なことは、占いの力点は「今」にあるということです。「今日の吉方位は東だから」という場合、力点は「今日」であり、それは(広い意味での)今ですよね?昨日のことではないですよね?(占いが昨日のことを言いだすと、それは単なる「答え合わせ」にしかならず、占いになり得ない)。

「今日のラッキーカラーは赤だから」というのも同じですね。「今」のことを言っています。もう少し丁寧に言えば、「今日」のことを占うことで「今」をどう生きるといいのかを指南してくれているもの、それが占いですね。

男性が占いを信じない理由1.「根拠」のないものを好まないから


さて、男性はなぜ占いに女性ほど興味を示さないのでしょうか?答えのひとつは、男性は根拠のないものを信じないからです。日常的なことを例に挙げるなら、たとえば会議でもそうでしょう?女性が「新商品はピンクにしたら売れると思います」と言おうものなら、男が「データを示せ、データを」などと言いますよね?

「なんとなく」ピンクの方がかわいいとか、「わたしの経験から」ピンクを好む女性の方が多いとか、そういうのって、男にしてみればどうでもいいことなんです(ぼく個人はどうでもいいとは思わないですが、でも世の中にはそういう男(の上司)が多すぎると思いませんか?)。

つまり、「根拠がないもの=信じるに値しないこと」という方程式が男の頭の中にあるということです。だから男は占いを信じないし、場合によっては「そんな<でたらめ>を信じる女性の気持ちが理解できない」と、こうなるのです。

男性が占いを信じない理由2.女性よりも過去にしがみつく力が強いから


ではなぜ、男は根拠なきものを毛嫌いするのでしょうか?その理由は、男は過去に生きているからです。言い方を換えると、男は言葉の世界に生きているからです。

言葉といっても書き言葉に生きているのです。話し言葉は音声だから、しゃべったそばから消えていきますよね?男は消えない言葉、すなわち、書き言葉の世界に生きているのです。「新商品はピンクにした方が売れると思います」という根拠を「言葉にして=データにして=報告書にして」示さない限り、新商品の色を決定しないとするのは、たいてい男です。

男は言葉の世界に生きているから、「それしか」信用できないのです。言葉とは「済んだことを表現するツール」なので、男が言葉の世界に生きているという言い方は、男は過去に生きていると言い換えることもできます。過去に生きている男とは、たとえば、聞いてもいないのに過去の自慢話をする男です。飲み会で、「今」みんなで楽しく盛り上がればいいものを、過去に生きる男は、自分の過去の自慢話をします(で、当然のように女性に嫌われます)。

過去に生きている男とは「今」を生きていない男


飲み会をやっているこの今、目の前にかわいい女性がいて、その女性と「今」おおいに盛り上がればいいものを、男は過去の自慢をします。そういう男は、要するに今を生きていないのです。

占いに頼って「今」をどう生きればいいのかを知る女性は、「今」を生きようとする心意気にあふれています。今を少しでも豊かに、安全に、ハッピーに生きたいという気持ちを持っています。
対照的に、過去に生きる男は、今この瞬間にもちろん生きています(=息をしています)が、心は過去につながれたままです。言うなれば「死んでいるように生きている」のです。

彼は「言葉にできる根拠」がないものを信用しないので、どうしても、死んでいるようにしか生きられないのです。なぜなら、「今」をどう生きると、より安全で、より豊かで、よりハッピーになるのか、ということの根拠なんて、地球がひっくり返っても今この瞬間に言葉で説明できないからです。

「今」なにをすればハッピーなのかという問いにおける正当な根拠は、今が過ぎたのちに、「さっきの『今』は、東の方向に行く電車に乗って正解だった。なぜなら西に行く電車は人身事故で止まってしまったから」という感じで、過去になってからしか、その正当な根拠は言えないのです。

今を生きる女性、過去に生きる男性


今を生きる女性と、過去に生きる男性のすれ違いは、死ぬまでずっと続きます。
彼女が今、「これ美味しいね」と言って彼となにかを食べている時、彼は仕事のことで頭がいっぱいで「うん」とか「はあ」としか言わないとか(で、彼女がそのような彼の態度を精神的DVだと思うようになって、やがてふたりは破局する、とか)。

あるいは、彼女が週末にデートしたがっているにもかかわらず、彼は週末に仕事をするとか。
仕事って、男にとって「言葉で説明可能な根拠の連続で成り立っているもの」なんですね。占いみたいに根拠なきものではなく、根拠の積み重ねで出来ているものが、男にとっての仕事なんです。だから男は、仕事をする「だけ」で落ち着くのです。

他方、彼女と自分の関係というのは、根拠がありません。究極的に言えば、なぜ自分のことを彼女が好きになってくれたのかわからないから、彼は常に不安です。また、女心がいつ変わるのか彼は知らないから、常に不安です。そんな不安定なものに身を捧げるくらいなら、根拠の累積である仕事をするほうが、まだ精神衛生上いい――彼はこう考えます。女性は「今」を生きることで生が根源的に持つ不安をどうにかしようとします。対して、男性は「過去」に生きることで生が根源的に持つ不安をどうにかしようとします。と考えれば、女性のほうが圧倒的に生物として優秀です。

なぜなら、わたしたちは、じつは「今」という時しか持っていないからです。過去や未来というのは、じつは頭の中で作り上げた、いわば幻想にすぎないのだから。

※参考 『不安の概念』S・キルケゴール(斎藤信治訳)岩波書店(1979)

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(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

この記事を書いたライター

ひとみしょう
作詞家・広告プランナー・コピーライターを経て、専業文筆家に。小学館 『Menjoy!』編集部よりMVP賞を4回受賞。現在、連載を9本を抱える

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