1人の人を長く愛する方法。恋愛が長続きしない理由&克服するにはどうするべき?
ちょっとしたことで冷めて、彼氏と別れた……しかもその彼とは先月付き合いだしたばかり……なんてことになると、自分でもがっかりしちゃいますよね。
あるいは、長く付き合っている場合でもマンネリを乗り越えられないなどの理由で、ある時さらっと別れてしまったたというのも、なんだかちょっと悲しいですよね。
さて、今回は1人の人を長く愛する方法について一緒に見ていきたいと思います。
1人の人を長く愛せない人の特徴とは、なんとなくさみしいと思っているということです。
自分ではあまり自覚がない人が多く、「1人の人を長く愛せないあなたは、なんとなくさみしいと思っている人です」と言っても「?」と思う人の方が多いと思います。
なんとなくさみしい気持ちというのは、漠然として捉えどころのない気持ちみたいに感じるかもしれませんが、端的に、自分に絶望している人です。
毎日、仕事がなんかつまらないと思っている人。何をすれば自分がハッピーな気分になるのか、いまいちよくわからない人。なんとなく世間に馴染めない人。普通に1人でいたら引きこもり気味になってしまう人など。
そういう人は自分の人生に自分で絶望しています。だから、その絶望=なんとなくさみしい気持ちを解消してくれそうな相手、彼氏をつくります。
恋愛の楽しさを味わうこともできる。でも、結局は自分の人生に絶望しているわけですから、長続きしません。
なぜ長続きしないのかといえば、あなたが今の彼を見ていないからです。自分の人生に絶望している人というのは、自分の過去をずーっと見ているんです。
自分の過去の中でも、人生が思い通りにいかなくなった時期のことをずっと考えているのです。
例えば大学受験に失敗した自分だったりします。あるいは、高校生の頃に大好きだった片思いの先輩に告白できなかった自分だったりします。あるいは、子どもの頃からやりたいことを親にさせてもらえなかった自分だったりします。
過去の不幸な体験のことばかり見てしまうから、今を見る目がおそろかになってしまう。目の前にいる彼のことを見れなくなってしまうのです。
せっかく彼が「デートしよう」と言っているにもかかわらず、「なんか気が乗らないから、今週末は別々に過ごさない?」と言ってしまう……。
1人の人を長く愛せない人の心の中って、このようになっているのです。別の方向から言えば、感謝する気持ちがない人というのは、たいていの場合1人の人と長く付き合えません。
これらのなかでも、とりわけ自分に対する感謝、これが重要です。自分に感謝できるようになれば、1人の人を長く愛せます。
なぜなら、彼氏とはもう一人の自分に他ならないからです。だから、自分を愛せるようになれば、1人の人を長く愛せるようになるのです。
自分を愛するという言い方は漠然としていますが具体的には、自分の弱さを愛するということです。
弱さはいろんな風に言い換えることができます。
例えば難しい局面になると、ふと逃げてしまう自分というのも弱さでしょう。嘘をつく必要のないときに、他人に良く思われたいと直感的に思ってしまって、つい嘘をついてしまう自分というのも弱さでしょう。
怒りっぽい自分も、彼氏とあいまいな関係のまま中途半端に生きている自分も弱い自分です。そして、彼のことが好きなのに好きと言えない自分も弱い自分です。
ちなみに、勇気がないから好きと言えないというのは、ただの言い方であって、実は自分の弱さを自分で愛せていないから好きな相手に好きと言えないのです。
では、弱さとはどうすれば克服できるのでしょうか?自分の弱さを愛せていないから、1人の人を長く愛せないのだから、まずは弱さを克服したいですよね。ですが、弱さとは克服するものではないのです。
コロナ禍以前の社会においては、もしかすれば克服すべきものだったのかもしれません。それまでの社会は強い者が善、といった風潮がありました。ですが、今は違います。変わりました。
弱さとは克服すべきものではなく、同居すべき相手です。強さに向かって果てしなく努力して、みんなで強い人になりましょう、なんてもう昔の話です。
今は、弱さは克服してなくしてしまうものではなく、同居すべき相手なのです。
弱さと同居するというのは、自分の弱さを、ちゃんと日の当たる場所に置いてあげる、言い方を換えれば、変に隠さない、ということを意味します。
たとえば、つい嘘をつく癖のある自分を弱い自分、世間に馴染めない自分だと思って、あなたは自分で自分のことを責めていましたね。
自分一人で抱え込んで自分を責めるのではなく、つい嘘をついてしまう自分を親友や彼氏などの他者と共有するのです。
愛するとは、相手の弱さを愛することです。
例えば、何かで出会って少しの間付き合ったけどすぐに別れた、といった刹那的な恋がありますよね。そういう恋の二人は共に弱い自分を毛嫌いしているのです。
自分の弱さを愛せていないから、相手の弱さも愛せずにむしろ嫌いになっています。そのためノリが冷めた時点で愛のよなものも消えてしまうのです。
強くなくてはいけない――。
このような言い方が、ずいぶん長い間されてきました。女性も男性のように強くなるべきだ、男性のように強い女性に憧れる……こういう言い方を聞いたことはありますよね。
強くなるのは結構なことですが、その傍で弱さという、言葉にしづらい気持ちが泣いていました。自分の存在に気づいてよ、と思いながら泣いていました。
私たちは今、意識的に自分の弱さを感じるべき時に来ています。弱さを正直に認める時期に差し掛かっています。その認めた弱さを、他者と共有すべき時期にいます。
自分の弱さを他者と共有できたら、自ずと1人の人を長く愛せるようになります。
※参考 『死に至る病』キルケゴール・S(講談社)2017
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(ひとみしょう/作家・キルケゴール協会会員)
あるいは、長く付き合っている場合でもマンネリを乗り越えられないなどの理由で、ある時さらっと別れてしまったたというのも、なんだかちょっと悲しいですよね。
さて、今回は1人の人を長く愛する方法について一緒に見ていきたいと思います。
1人の人を長く愛せない人の特徴
1人の人を長く愛せない人の特徴とは、なんとなくさみしいと思っているということです。
自分ではあまり自覚がない人が多く、「1人の人を長く愛せないあなたは、なんとなくさみしいと思っている人です」と言っても「?」と思う人の方が多いと思います。
なんとなくさみしい気持ちというのは、漠然として捉えどころのない気持ちみたいに感じるかもしれませんが、端的に、自分に絶望している人です。
毎日、仕事がなんかつまらないと思っている人。何をすれば自分がハッピーな気分になるのか、いまいちよくわからない人。なんとなく世間に馴染めない人。普通に1人でいたら引きこもり気味になってしまう人など。
そういう人は自分の人生に自分で絶望しています。だから、その絶望=なんとなくさみしい気持ちを解消してくれそうな相手、彼氏をつくります。
恋愛の楽しさを味わうこともできる。でも、結局は自分の人生に絶望しているわけですから、長続きしません。
恋愛が長続きしない理由
なぜ長続きしないのかといえば、あなたが今の彼を見ていないからです。自分の人生に絶望している人というのは、自分の過去をずーっと見ているんです。
自分の過去の中でも、人生が思い通りにいかなくなった時期のことをずっと考えているのです。
例えば大学受験に失敗した自分だったりします。あるいは、高校生の頃に大好きだった片思いの先輩に告白できなかった自分だったりします。あるいは、子どもの頃からやりたいことを親にさせてもらえなかった自分だったりします。
過去の不幸な体験のことばかり見てしまうから、今を見る目がおそろかになってしまう。目の前にいる彼のことを見れなくなってしまうのです。
せっかく彼が「デートしよう」と言っているにもかかわらず、「なんか気が乗らないから、今週末は別々に過ごさない?」と言ってしまう……。
1人の人を長く愛せない人の心の中って、このようになっているのです。別の方向から言えば、感謝する気持ちがない人というのは、たいていの場合1人の人と長く付き合えません。
これらのなかでも、とりわけ自分に対する感謝、これが重要です。自分に感謝できるようになれば、1人の人を長く愛せます。
なぜなら、彼氏とはもう一人の自分に他ならないからです。だから、自分を愛せるようになれば、1人の人を長く愛せるようになるのです。
自分を愛する方法
自分を愛するという言い方は漠然としていますが具体的には、自分の弱さを愛するということです。
弱さはいろんな風に言い換えることができます。
例えば難しい局面になると、ふと逃げてしまう自分というのも弱さでしょう。嘘をつく必要のないときに、他人に良く思われたいと直感的に思ってしまって、つい嘘をついてしまう自分というのも弱さでしょう。
怒りっぽい自分も、彼氏とあいまいな関係のまま中途半端に生きている自分も弱い自分です。そして、彼のことが好きなのに好きと言えない自分も弱い自分です。
ちなみに、勇気がないから好きと言えないというのは、ただの言い方であって、実は自分の弱さを自分で愛せていないから好きな相手に好きと言えないのです。
弱さを克服する方法
では、弱さとはどうすれば克服できるのでしょうか?自分の弱さを愛せていないから、1人の人を長く愛せないのだから、まずは弱さを克服したいですよね。ですが、弱さとは克服するものではないのです。
コロナ禍以前の社会においては、もしかすれば克服すべきものだったのかもしれません。それまでの社会は強い者が善、といった風潮がありました。ですが、今は違います。変わりました。
弱さとは克服すべきものではなく、同居すべき相手です。強さに向かって果てしなく努力して、みんなで強い人になりましょう、なんてもう昔の話です。
今は、弱さは克服してなくしてしまうものではなく、同居すべき相手なのです。
弱さと同居するというのは、自分の弱さを、ちゃんと日の当たる場所に置いてあげる、言い方を換えれば、変に隠さない、ということを意味します。
たとえば、つい嘘をつく癖のある自分を弱い自分、世間に馴染めない自分だと思って、あなたは自分で自分のことを責めていましたね。
自分一人で抱え込んで自分を責めるのではなく、つい嘘をついてしまう自分を親友や彼氏などの他者と共有するのです。
愛するとは相手の弱さを愛すること
愛するとは、相手の弱さを愛することです。
例えば、何かで出会って少しの間付き合ったけどすぐに別れた、といった刹那的な恋がありますよね。そういう恋の二人は共に弱い自分を毛嫌いしているのです。
自分の弱さを愛せていないから、相手の弱さも愛せずにむしろ嫌いになっています。そのためノリが冷めた時点で愛のよなものも消えてしまうのです。
強くなくてはいけない――。
このような言い方が、ずいぶん長い間されてきました。女性も男性のように強くなるべきだ、男性のように強い女性に憧れる……こういう言い方を聞いたことはありますよね。
強くなるのは結構なことですが、その傍で弱さという、言葉にしづらい気持ちが泣いていました。自分の存在に気づいてよ、と思いながら泣いていました。
私たちは今、意識的に自分の弱さを感じるべき時に来ています。弱さを正直に認める時期に差し掛かっています。その認めた弱さを、他者と共有すべき時期にいます。
自分の弱さを他者と共有できたら、自ずと1人の人を長く愛せるようになります。
※参考 『死に至る病』キルケゴール・S(講談社)2017
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(ひとみしょう/作家・キルケゴール協会会員)
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この記事を書いたライター
ひとみしょう
作家/コラムニスト/作詞家。キルケゴール哲学をベースに、なんとなく淋しい人に向けた希望論&恋愛論『自分を愛する方法』を上梓。全国の書店等で発売中。『ひとみしょうのお悩み解決』『ひとみしょうの男って実は』(Grapps)など連載多数。日本自殺予防学会会員。キルケゴール協会会員。